首のない亀

亀は歩き出した
少し頭を引っ込めた

前はよく見えず

甲羅は傷だらけ

どこもかしこも敵だらけ

亀は歩き出した
頭を少し出した

どこもかしこも敵だらけ

また頭を引っ込めた

身体をひっくり返された日にゃ

次歩けるのはいつのことやら

のこのこ のこのこ

万年続く道は 何処へ続くやら

首をながーくして

空を見上げる日が

懐かしい

川へ飛び込んで

太陽を浴びて

沢山 沢山 沢山

転んでも

起こしてくれるモノもいた

追い越されても 追い越されても

歩き続ける亀がいた

のこのこ のこのこ ゆっくりと

亀はまた頭を引っ込めた

まるで

首のない亀のよう







ハチヤノナグリガキ.

blogのような エッセイのような エッセンスなblog.

0コメント

  • 1000 / 1000