かなぐり捨てた記憶
午後13時50分
どうでもいい記憶を掘り返した
それは私が専門学生時代いや、
卒業したてか?
その辺りは曖昧だが
某バラエティ番組
に出演させて頂いた事が蘇った
とりあえず行ってこいと
言われたオーディションで
真面目でしか自分の歌心を
表現できなかった私が
とにかく歌い
何故か松山千春の物真似をし、
オーディション終了後、
私と当時同期だった弟のように
接していたN君と2人で
当時人気だった企画
うたをおもしろくうたう企画
の出演が決まった
気乗りしない2人でも
野心のベクトルは同じ。
二つ返事でOKした。
何日かして
東京行きの新幹線チケットが
家に届いた。
さすがテレビの世界。
局の名前が書いてある封筒を見るだけで
目に見える物全てが
無駄に希望に満ち溢れた。
チャンス
この言葉に尽きた
収録当日
N君と大阪で落ち合い、
そこから新幹線の車内で、
有り余る夢の続きを語り続けた
東京に着き、局のある六本木へ乗り継ぐ
局に着き、普段通れるはずのない、
又はこれから先通る時がくるのだろうのか。
そんな思いを頭の中で
脳に所狭しと走らせながら
局のスタッフの方と
関係者入口へと足を運んだ
歩く先々に楽屋や番組名の書いた
ミーティングルーム
それを見ているだけで
今日は何も食べなくていい気がした。
控え室へと
案内され、収録の時間までは
まだ時間があったので
スタッフの方が
ちょくちょく顔を出してくれて、
色んなちょっとした裏話をしてくれた。
内容は覚えてないが
スタッフの方の携帯の
待ち受けが
バナナマンの日村さんのアップ
だったことだけは覚えている。
収録時刻が近づいて、
そこからお台場にある
収録スタジオへ移動することになった
バス内で
「今日は○○さんの機嫌が良くないらしい」
なんて話が耳に入り、
僕らにも少し緊張が走った。
2人以外にも何人か
出演者がいらっしゃったが、
会話はほとんどしなかった。
収録現場
私たちは進行表と台本を
渡され、
「カンペでるから」
と かえうた を頭に書き込んだ
あの有名な曲を
誰が考えたか
なんとも胸の落ち着かない
作詞を淡々と覚えて歌う
本番5秒前〜
4
3
2
…
「バラエティはこうゆうもんだ」
そんな話をしたのは
また何年も後の話だが、
あの時から
こういったものづくりに
興ざめしていたのかもしれない
全てのものに
からくり
がある
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